老犬の夜泣きに睡眠薬を使ってみたい・・・
こう思う飼い主さんは多いはず。とにかく眠ってもらないことには犬の体も心配だし
飼い主も睡眠不足になります。
本当に効くのか副作用はないのか、私が実際に使った感想もお話ししたいと思います。
犬の後頭部が大好きです^^
老犬睡眠薬の種類について
犬に投与する睡眠薬は
鎮静剤や安定剤などが一般的なようです。
なかでも一番有名なのはアセプロマジン!
アセプロマジンとは?
ノバルティス社の神経遮断薬。
精神安定剤、睡眠導入剤として使用されます。
老犬のイライラを抑えて落ち着かせ、安定的な睡眠を誘導する場合に多く使用されます。
他には
・ジアゼパム(ベンゾジアゼピン系抗不安薬)
不安を和らげる作用と同時に、脳全体を落ち着かせる作用があると言われています。
・マイナートランキライザー(ベンゾジアゼピン系の神経症の不安に有効な薬)
・メジャートランキライザー( 〃 抗精神病作用のある薬)
中には注射で麻酔を投与するケースまであるそうです^^;
ちょっと恐ろしく感じますが、それくらい眠ってくれないワンコは大変なのはとても理解できます。
老犬睡眠薬の副作用って具体的には?
獣医師の書いた本や、ブログHPを見ていると
老犬の夜泣きがひどいときは睡眠薬を使いましょう
と、睡眠薬推しの医師もいれば
「睡眠薬の副作用」についてはっきりと明示している医師もいます。
老犬が睡眠薬を飲んで起こる副作用は
具体的には
ふらつき
行動力が低下
などのほか、食欲が異常に増すケースもあるようです。
また、体に負担がかかることで寿命が短くなるという意見も多く見られました。
そのため、睡眠薬は最終手段として使うケースが多いようです。
しかし、中には副作用もほとんど無くグッスリと良い感じに眠ってくれて
夜泣きもしなくなったという子もいるのです。
夜泣きに悩まされている飼い主にとっては羨ましい限りです。
これはもう個体差としか言いようが無いですね。
老犬夜泣きの睡眠薬市販はされている?
人間の睡眠薬や安定剤は市販はされてなく
医師の診断が必要になりますが
犬も同じで市販はされていません。
中には個人輸入で海外から仕入れているケースもあるようですが・・。
また、人間にはよく眠れる系のサプリが薬局で販売されていますが
犬用のものはネットで調べても見つかりません。
犬の人気サプリメイベットDCなども
睡眠のためのサプリではなく
オメガ3不飽和脂肪酸のEPA・DHAを含む
認知症に良いとされるサプリです。
メイベットDCについてはこちらに詳しく書いてみました
↓ ↓ ↓
人間用の睡眠改善サプリはあんなに売っているのに
なんで犬用は無いんだよーーー!!
腹が立ちます(笑)
一時期は人間用の睡眠サプリを使ってみたい衝動にも駆られましたが
サプリメントは栄養補助食品として販売されています。
栄養成分がいろいろ入っていて
お腹が弱くなってきたうちのワンコにはリスクが高すぎると思いヤメました。
老犬睡眠薬の副作用を実際に経験・・・
我が家は愛犬の夜泣きがひどくなったとき、獣医師に相談に行きました。
一軒めの獣医さん(いつも行っている獣医さんで薬はあまり積極的に使わない)
「睡眠薬とか安定剤もあるけど、効かないんだよね。あれ」
とあっさり。出してくれる様子もありません。
そっかぁ・・・。
しばらくはメイベットなどの認知症サプリでごまかしていましたが
少し経ちいよいよ夜泣きがひどくなったため、もう一軒別の獣医さんのもとへ行きました。
その獣医さんも
「うーん、安定剤もあることはあるんですけどね
効く子にはバッチリなんだけど全然効かない子も多いんですよ」
と言います。
それでも、とりあえず試してみないことにはわかりません。
1錠もらって、夜泣きがひどいときにあげてみることにしました。
薬の名前は聞いていないのですが、ピンクの錠剤です。
(追記:どうやらこれはアセプロマジンだったようです)
その日はすぐにやってきて、ギャンギャン吠える愛犬
1錠ではきっと多いだろうと思い、まずは半分から試しみることにしました。
大好きな蒸しパンにくるんでパクッとさせると
あっ! 寝た!!
10分もかからないうちにパタンと横たわりました。
やったー、やったー。
寝てくれたよ。
と喜んだのもつかの間
ジョジョーーーーッと おしっこを漏らすではありませんか!?
うちのワンコは、外でしかおしっこをしないワンコで
粗相をすることもまず無かったので、ビックリ。
でも寝てくれたのは取りあえず良かったかも
その日はもう深夜で、数時間寝たらすぐに朝になりました。
早起きのチビが起きてこない・・・。
なんか変だなぁと、さすってみたりしてもグッタリ
眠っているのではなく、筋肉の全てが弛緩している感じで明らかに異常でした。
このまま死んでしまうのか?!
私たちがあげた睡眠薬で!
焦りましたが、ゆすっても何しても起きません。
外の空気を吸わせてみたらどうだろう?
抱っこして外にお散歩に行っても、体はぐにゃぐにゃのまま
少しずつ目が覚めてきたけど、足に力が入らなくて歩く事もできません。
なんて事をしてしまったんだろうーーーー。
ショックを受けました
愛犬はこのまま下半身不随になってしまうのか、
そう思って居たら、急にヒョイと立ち上がりました。
そうして、そのままいつも通り食事をしたのを見て心からホッ
そのピンクのお薬はあまりに恐ろしくてすぐに捨てていまいました^^;
老犬の夜泣き睡眠薬アセプロマジンを使ってみた
その後、横浜の獣医さんに夜泣きについて電話相談をしました。
とても相談しやすい先生で、話しも良く聞いてくださるし
明るくて気持ちが前向きになりました。
電話相談できる横浜の獣医さんとのやりとりはこちらです
↓ ↓ ↓
その際に、以前ピンクの睡眠薬(安定剤?)をあげたら
おしっこを漏らして体全体が弛緩したことをお伝えしたら
「睡眠薬や安定剤はその子によって合わない場合もあるんですよね。
可哀想でしたねぇ」
と言ってくださいました。
そして・・・
「では、アセプロマジンを使ってみますか?」
と提案してくださいました。
このときアセプロマジンのことは知らなかったのですが、
安定剤も種類によって合う合わないがあるので
1つの薬がダメでも違う薬がバッチリ合う事もある
と教えていただきました。
そうして送っていただいたのがこちら
アセプロマジン 1錠のみ送っていただきました。
鎮静剤と書かれていますね。
お値段は1錠で100円でした。
(獣医によって価格はまちまちのようです)
夜泣きがひどい日に、1/4あげてみました。
そうしたら、スッと眠りに入りそのまま朝まで眠ってくれました!!
睡眠時間は4、5時間ってところでしょうか。
以前の薬のように、おしっこを漏らしたり翌日体が動かないなんてことも無く
ホッとしたし、ついにやった〜!!と嬉しくなりました。
すぐに先生にお礼のメールをしました。
しかし、犬の認知症・・・
本当に手強いです。
しばらくはアセプロマジンも必要なく、割と落ち着いた日々を送っていたのに
急に悪化するのです。
それも以前よりさらにパワフルな夜泣きとともに・・・。
老犬睡眠薬が効かない
しばらくの間、なんとかやり過ごせていた愛犬の夜泣き
夜泣きにはムラがあったのです。
しかし昨年同様夏になると次第に認知症が悪化していくのがはっきりと感じられ
夜泣きもパワーアップしてきました。
漢方薬でやり過ごしてきたけど、もうダメだと思い
久しぶりにアセプロマジンを使う事にしました。
数ヶ月のアセプロマジン
お薬の量は、1錠の1/8程度から始めてみました。
アセプロマジンはとても小さなお薬ですが、それを注意深くカット
全然寝そうにありません。
もう一度1/8カットしたものをあげると、少しして落ち着いてくるかなぁと思ったけど
これが全く効かないのです。
あの効いてくれた日はなんだったの???
ショックです。
その日はごく普通にギャン夜泣きをして、疲れたところで寝てました^^;
アセプロマジンの耐性ができてしまったのでしょうか?
でも前回あげてから数ヶ月も経っているし、とてもそうとは思えません。
認知症のパワーの方が強いのでしょうか?
さらに数日後、毎日猛暑が厳しい中で気温の上昇と一緒に愛犬の夜泣きも激しくなる日々
サプリや、フラワーレメディ、漢方、どれもこれも
何もかもが効かないのです。
やっぱりアセプロマジンを使うしか無いね、と夫と話し合いました。
今回は前回より量を増やすことも覚悟です。
そうして1/6程度を2回にわたってあげても効かず
最後にもう一回あげると
パタンと倒れて、ジョーーーッと失禁
そうしてそのまま寝てしまったのですが
深夜の1時くらいから朝7時過ぎても全然起きない
目を指で押し上げても、体を揺さぶっても、抱っこしても全く反応が無いのです。
死んでしまったの???
以前ピンクの眠剤を飲ませたときは、朝6時くらいには目を覚ましたのに
8時を過ぎても一向に起きる気配も無し
その後徐々に目が覚めてきても、体はグニャっと力が無く、歩くこともできません。
前回もショックを受けたけど、それよりずっと状態が悪く、起き上がるとは思えません。
しかし、それから2時間くらいしてやっと目を開け、その後は普通に過ごしてくれました。
でも、これは眠ってはくれるけど、体にものすごい負担がかかっているのは一目瞭然
もう使うのはヤメよう
このままだと死んでしまう
そうして我が家は、この日に以前一度入所当日にドタキャンした老犬ホームに連絡の電話をいれました。
さいごに
夜泣きに悩む飼い主にとって、睡眠薬が効いてくれるのは神の助けとしか思えません。
使うべきか使わぬべきかと言ったら、私はつかってみるべきだと思います。
睡眠薬を使ってみたいと思うまでに、どれほど大変だったのかが良く分かるからです。
ただし効く子もいれば効かない子もいるので、獣医さんでしっかりとアドバイスを受けてから
あげられることをお勧めします。