愛犬を老犬ホームで預かってもらうと決めた理由と我が家で過ごす最後の日

12歳の頃 毎日元気で体調を崩すことも全くありませんでした

我が家の愛犬 柴犬 オス 15歳

現在老犬ホームでお世話になっています

入所させるまでにはたくさん悩み、迷いました。

施設に入所させるまでの紆余曲折、入所前日までのことを包み隠さずお話します

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老犬施設に預けようと思ったわけ

その理由はたった1つ 認知症による夜泣き

これしかありません

チビの夜泣きが始まったのは今から1年前の事です

最初は何か夢でも見ているのかな?と思ったのですが
これが毎日、それも深夜何度も続くようになったとき

「ついに夜泣きが始まってしまった」と絶望的な気分になりました。

柴犬は認知症を発症しやすく、認知症で一番大変なのは夜泣きと聞いていました

しかし話に聞いていたのと、実際に経験するのは全く違います。

夜泣きでワンワン吠えるときは、昼間の穏やかなチビとは全く別の生き物のようになり
目はつり上り、狂ったようにワンワン吠えまくります。

どうしたの、何が起きたの???

私はチビの変化にオロオロするばかりです

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普段狂犬病の接種をしてもらっている動物病院のほか、もう一軒動物病院に連れていきました。

しかし、どちらも「認知症に効く薬は無いんですよ・・・」

どうしても夜落ち着かせるのなら

「精神安定剤、鎮静剤の類をあげるしかないけど、効く子と効かない子がいる」とのことでした

夜泣きに効果あり?サプリや漢方を片っ端から試す

頼りになるのはネットで実際に夜泣きを体験し克服した人のブログです

片っ端から、ネットで情報を集めました

「老犬 夜泣き」「老犬 認知症」で暇さえあれば検索をしていました

認知症に効果があったというサプリも片っ端から注文し、どんどん飲ませました

チビはサプリが効きやすい体質なのか、飲ませるとしばらくは効果があり、夜泣きも軽減されることが多いのですが、次第にサプリになれてしまうのか平和な時間は長く続きません。

認知症のサプリの次は、漢方に頼るようになりました

漢方薬局で、犬のための漢方を調剤してくれるところが増えていて、メールでやりとりして漢方を送ってくれるのです

漢方も効果を実感することができましたが、これも次第に効果を実感できなくなってくるのです。

飲ませたサプリや漢方については別記事に詳しく書いていきますが、約1年の間良さそうなものはほとんど試したと思います。

認知症を治す薬はないという獣医師の言葉が、そうかこういう事だったのか・・・と、悲しい実感となりました

次第にメンタル不調になり、毎日不安でしかたがなく泣いてばかりいた日々

「チビさえいなくなってくれたら・・・」と思ったことは何度もありますし

「犬の声が聞こえないところへ行きたい」そればかり思っていました。

でも、昼間のチビは本当に可愛いのです。 元気なころとはまた違う老犬ならではの穏やかでただ居てくれるだけで心がホッと和むあたたかい優しさのようなものがあるのです

また吠えている間は大変だけど、なんとか眠ってくれたときの達成感にも似た安堵感はなんともえない充実したものでした。

良い日もあれば悪い日もある、昨日はよく眠ってくれたけど、今日は吠えがキツい

綱渡りのような日々でした・・・

しかし、綱渡りをしていたはずのロープがプッツリと切れてしまうのです

老犬施設に入所させようと決めた日のこと

しばらく小康状態だった夜泣き、今年は7月が涼しく犬にとって過ごしやす日々が続いていたからかもしれません

ところが8月に入り、急に猛暑が始まりました

猛暑のスタートとともに、チビの夜泣きが再開です

しかも今までにない程パワフルな夜泣きとなって・・・

今までは、時間はそれほど長くない夜泣きを数回繰り返す感じだったのが
今度は絶叫のような夜泣きがずっと続くのです・・・

1時間〜2時間

痩せてきたチビの体のどこにそんなにパワーがあるのか?という程大きな声です。

我が家は住宅地のマンション、ご近所迷惑になることは間違いありません

去年の段階で、両隣と上のお宅に

「犬の吠えがうるさくないですか? 現在うちの犬が認知症なんです。
何か気になったら気兼ねなくおっしゃってください」

と伝えてますが、皆さん良い方ばかりで
「全然聞こえないですよ」「気にしないで」
「大変でしょうが頑張ってね」

と言ってくださいました。

昨年の秋に、外に面している2部屋の掃き出し窓に内窓を設置もしたのですが
玄関側に面した出窓は内窓をつけていません。

チビの夜泣きがひどくなってきたとき

いつもチビの吠えについて話を聞いてもらっている、ご近所の犬仲間の知人が

「もしかして最近チビちゃん吠えている?」

夜知人がお散歩をしていたら、チビの声が外にはっきりと聞こえていたそうです。

そとの道路にはっきり聞こえていたのですから、マンション内のご近所のお部屋にも聞こえているのは明らかです。

ついに来るときが来た・・・

「今夜も夜泣きがひどかったら安定剤を飲ませよう」夫が言いました

私たちは、安定剤は最後の砦と思っていました

獣医さんからもらっていて、前にも2回ほど飲ませたことがあったけど、短時間しか効かず、ジョーッとおしっこを漏らしたため使うのは控えていたのですが、これを使ってみるしかない

私にも異存はありません。

さて、夜になり9時くらいからワンワン大声で吠え出しました。

短時間で吠え止んでくれますように・・・

祈る思いで、おやつでごまかしたりしましたが、吠えの勢いは止まらない

深夜12時になっとき、薬をあげてみることにしました

安定剤は少量から試すように言われていたので、1/6くらいに割っておき

1回目

10分経っても全然効きません

2回目

もう一欠片あげ様子を見ても全然効く様子なし
もう一度あげてみました

数分後、横になったと同時にジャーーー

おしっこを漏らしました

これは以前もそうだったので想定内

そのまま眠ってくれました・・・ホッ

翌日
いつもとても早起きのチビが起きません!!

寝たままです

死んじゃったの?? 眠ってくれたことにホッとしていた気分は吹っ飛び焦ります

死んではいないけど、意識が無いような状態です

目を指で持ち上げてもそのまま

どこを触っても、揺さぶっても起きないのです

体はグンニャリと弛緩しています

あぁ、もうこのまま寝たきりになっちゃうんだ

チビごめんネーーー

何度も何度も体をさすっていました

外の空気を吸ったら意識が戻るかもしれないからと

夫が抱っこして散歩に連れていきました

しかし、眠ったままです

結局意識がもどったのは、朝の9時をすぎてから

こんな危険な薬あげられない

安定剤は、効く子にはとても効果があり
自然に数時間眠ってくれるようですが、うちのチビには全く合わなかったのです

もうやれることはやってみた・・・

言い方は適切では無いかもしれませんが、やりきった感がありました。

預かってもらうことにしよう

それまでは夫か私どちらかが必ず反対したのですが
お互いもうこれ以外の選択はないと知っていました。

愛犬が我が家で過ごす最後の日

老犬ホームに連絡をして翌日の日曜にチビを連れていくことになりました。

最後の土曜日、今日はきっとチビ良い子で眠るよ

そんな予感がしました

土・日は夫がお散歩担当、夜の散歩に連れて行きました

お散歩から帰ってきたチビに大好物のバニラアイスをあげながら、夫が泣いていました

後から聞くと、チビとお散歩で歩いたあちこちを抱っこして連れていっていたそうです。

予想通り、前日大暴れしたせいかそれとも薬の後遺症なのか、土曜日は夜泣きをせずに静かに眠ってくれました。

静かな夜

きっとチビからのプレゼントなのだろうけど

最後まで騒いでくれた方が良いのに・・・。

「もしかしたらこのままずっと毎日静かに寝てくれるのかも」

そんな風に思わずにはいられません。
夫にそう告げると

「昨日はたまたまだよ、もうずっとその繰り返しだったでしょ。そしてそれが少しずつ悪化しているんだよ」

その通りです

きっと淡い期待はすぐに打ち砕かれてしまうのでしょう

そうしてまたチビの夜泣きに怯えイラつく日々が戻ってしまうのです

昨夜のチビの様子はいい思い出にすることにしました

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